今年のテーマは、“いざ、靴のニューノーマルへ。”
昨年、伊勢丹新宿店で開催され、靴好きたちが「こんなイベントを待っていた!」と口を揃えた「ISETAN 靴博」が今年も開催。今年は、約50ブランド約1,000足と、昨年に続き圧巻のラインアップ。「LAST」では昨年同様、「靴博」とコラボレーションした特別号も発売する。
単なる靴の見本市ではなく、さまざまな企画性に富んでいるのがこのイベントの魅力。今年もさらに興味深いバリエーションとなりそうだ。
昨年、伊勢丹新宿店、日本橋三越店、銀座三越の婦人靴で導入されて、今年からは伊勢丹新宿店メンズ館でもはじまった「YourFIT365」。3D計測機で足の形を詳細に測り、自分の足にあった靴選びをサポートするサービスだが、「靴博」ではこの計測機が並ぶブースが設けられる。靴選びにおいて、各メーカーのラスト(木型)との相性を知る絶好の機会といえるかもしれない。
近年では、ミレニアル世代(1980年代~2000年代に生まれた世代)の足の形が、踵が小さく、土踏まずがより高いなど、従来の一般的なラストでは合わないというケースも多く、「靴博」では「ミレニアルラスト」のプロジェクトについても紹介している。
昨年好評だったビンテージシューズは、高円寺でビンテージドレスシューズなど専門性の高い5店舗を展開する 「SAFARI」 が昨年に続いて出展。また下北沢で70~80年代のビンテージスニーカーを中心に取り扱う 「soma」 が初出店する。
同じく大人気を博した靴磨きブースは、今年は全国各地から 12ショップ・20名の靴磨き職人が集結する『Shoeshine STAND』として登場。より気軽に立ち寄れる空間となり、メンズ・ウィメンズを問わず、さらにドレスシューズからスニーカーまで靴のタイプに適した職人が揃う。
また、伊勢丹新宿店の目利きバイヤーたち愛用の靴を中古販売するのも面白い試み。いい靴を長く履いてもらいたいという、革靴ならではのサスティナビリティを考える企画でもある。
ほかにも、クロケット&ジョーンズをはじめ、有名シューズブランドの「定番」モデルをアップデートした、靴博別注のモデルが15ブランドで50型販売されるなど、今年も「靴博」だけの買い物体験も充実しているのがうれしい。
冒頭の「YourFIT365」は、男性だけでなく、女性や子どもも体験可能。ほかにも浅草の気鋭ブランド「RENDO」はウィメンズのオーダーを受けつけるそう。紳士の嗜みを超え、幅広い層が靴の楽しみに触れることのできる内容となっている。
期間中しか体験できない出会いの多いイベントだけに、もう一度行かなくては、と再訪の誘惑も多いはず。ぜひ早めのチェックを!
photograph_Toru Oshima
ISETAN 靴博 2020
ー いざ、靴のニューノーマルへ。ー
期間:2020年8月26日(水)~31日(月)*最終日午後6時終了
場所:伊勢丹新宿店本館6階=催物場
ISETAN 靴博 2020 ウェブサイト →