奈良の靴メーカー7社が共同で開発し、分担して製造、そしてwebサイトを通して販売する「KOTOKA」。日本有数の革靴産地、奈良の靴づくりを知ってもらう目的を持って開発された、新しい奈良の革靴だ。
奈良の墨で染めた革でつくった限定の革靴コレクション
素材を生かし、簡素さの美を表現し、歳月が深める表情を楽しむ。そうした日本の感性で、自然な肌目を持つ日本の革を厳選してつくった「KOTOKA」は、一枚の革が優しく足を包み込む履き心地の、奈良らしい落ち着きと安らぎ感じることのできる革靴である。
このKOTOKAが、奈良の墨で染めた和牛の革を使った限定品を開発した。墨は奈良の名産品であり、1400年前から変わらない手作業によりつくられ、国内の生産のほとんどが奈良県内に８箇所ほどある工房で生産されている。菜種油の煤と膠（にかわ）を練り合わせた練り墨を型に嵌めて何年もかけてゆっくり乾かし、手間と暇を重ねてつくられている。
墨の色素は粒子が大きく革を染めるのに適しているとはいえないが、今回は、試行錯誤を重ね、七代続く奈良の墨工房「錦光園」の協力を得て、練り墨からつくった墨液で、植物タンニンでなめした和牛の革の銀面（表面）を染め、墨だけが持つ、素朴で暖かい色合いを出すことに成功した。この「奈良墨染和牛革」を使い4種類のデザインのメンズシューズがKOTOKAより発売となった。
一枚革ダービー
KTO-2003
足指あたりにゆとりのある木型でつくった、ゆったりと履いていただける紐靴。クッション性のあるソールを使って、ステッチダウン製法でつくられている。¥38,500（税込）
飛鳥ホールカット
KTO-4003
つま先に程よい丸みを持つラウンドタイプの木型を使った、スマートなシルエットの紐靴。ソールは本革にラバーを組合せた頑丈なもの。マッケイ製法でつくられている。¥38,500（税込）
オリンピアン メンズ
KTO-5003
古い時代のスポーツシューズに着想を得たデザイン。足指あたりにゆとりのある木型とつま先まで靴紐配した設計でしっかりと足にフィット。グリップの良いビブラム社のアスペンと呼ばれるソール。セメント製法で軽快につくられている。¥35,200（税込）
一枚革スリッポン メンズ
KTO-5003
無駄を削ぎ落とししたスリッポン。スマートなラウンド木型でつくられた流麗な靴。馴染みの良い革の踏みつけ部分にラバーをセットしグリップを良くした靴底。マッケイ製法でスリムにつくられている。¥38,500（税込）
いずれも少量の限定生産となり、発売は2020年4月後半を予定。通常のKOTOKAロゴの代わりに「古都靴」の篆刻印が押され、奈良「錦光園」の墨で手書きされたラベルの特製ボックス入り。全てwebサイトを通しての販売となる。
information contact
奈良靴産業協同組合
info@narakutu.or.jp
