『シューストライプス』ライスクリームを使ったベーシックケア
まず馬毛のブラシでホコリを取って、クレンジングで古いワックスを拭き取る。ワックスが残っていると、いくらいいプロダクトを塗ったとしても革に浸透せず、ケアの意味がない。終わったらいよいよ本番。
コットンの布に、ライスクリームを少量つける。今回は同系色のもの。つけるのは前部分と後ろ部分に塗る時にそれぞれ1回ずつ。手順は「塗る」「拭く」「磨く」の3つ。簡単!ちなみに布は塗る用と拭く用の2枚用意すること。
すばやく、軽やかに、靴をマッサージするようにライスクリームを塗っていく。それだけでツヤが出てきたのがわかる。ローションだから、むらなく簡単に塗ることができるので、ビギナーでもリスクなし!
塗り込み終わったら、羊毛ミトンでサッと拭く。プロダクトも手順も種類が多くて煩雑だと、靴のケア自体を敬遠してしまう人も。このクリームを「何を買ったらいいかわからない」という人にまず手に取ってもらいたい。
塗り込んだクリームがしっかりと乾いたのを確認したら、本格的に乾拭き。特別なものは必要なく、コットンの布やタオルのきれいな部分で。だんだんとツヤが強くなってくるのを感じる至福のひととき。
ビギナー用の簡単なケアが完成。ライスクリームで磨くと「靴がもち肌になった」と表現した人がいたという。確かに光が自然で優しく、柔らかい仕上がりになったように感じる。靴の手入れは5回履いたら1度行うと心得て。
Shoestripes Rice Cream
今治タオルのインナーなどユニークな製品がある「GMT」のシューケアオリジナルブランドから2019年7月に発売されたライスクリーム。クリームが持つ豊富な栄養分や光沢、ローションの扱いやすさ、という両者のいいところをバランスよく取り入れた。ローションなのに光沢があり、保護も長持ち。ニュートラルと、色づけもできる黒、茶、紺の4色展開。シンプルなデザインのボトルも好ましい。1200円。
レクチャーしてくれたのは
冨樫輝好さん
「GMT FACTORY」にて8年に渡ってシューケアに携わる。革のコンディションを第一に考える優しいケアで、素材の持つよさを引き出す。ワークショップも開催中。シューケアのビギナーズはぜひ。
GMT FACTORY
東京都渋谷区西原3-8-5 アコルデ代々木上原A-202
tel:03-6416-8703
11:00〜20:00 ※年末年始以外年中無休
www.gmtfactory.com
photographs_Takao Ohta
text_Kumiko Tanaka
○雑誌『LAST』 vol.17 『LAST KNOWLEDGE 「お米のオイル」が実現するベーシックケアを知る』より抜粋。