サステイナブルな革靴、を選んでみる。
SCHNIEDER BOOTS George Boot

サステイナブルな革靴とはどういうものか。持続性を3つの項目に分けて考えてみた。果たしてそれは納得できるものなのか?

SCHNIEDER BOOTS シュナイダーブーツ
George Boot

「ユニオンワークス」で展開されている『シュナイダーブーツ』は、ウェルティング(すくい縫い)まで英国で行われたパーツを輸入し、日本の「ユニオンワークス」工房で底付けしている。底付けの品質を考えた結果の分業という。夜のフォーマルシーンでの着用も念頭に置いたそのスタイルは、男らしいエレガンスが感じられる。
¥160,000(ユニオンワークス銀座店 tel.03-5159-5717)

ミリタリー由来のエレガントなブーツ。

 英国馬術オリンピック代表チームや近衛騎馬隊などの乗馬ブーツを手がけている、1907年創立の英国のライディングブーツ専業ブランド。 「ジョージ・ブーツ」はその名の通り、英国王ジョージ6世に関連したブーツで、国王が1951年に承認した陸軍将校用のアンクルブーツに由来する。フォーマルな用途でも履けるようなスタイルになっていて、トラウザーズの裾からシューレースが見えないようにアイレットは高い位置に設けられている。この『シュナイダーブーツ』の「ジョージ・ブーツ」は、ミリタリー由来の靴のソリッドな雰囲気がよく表現されている。アッパーの革は厚手で、肌理細かなしっとりとした質感。靴の中心、甲部からタンかけてのラインはしっかりくせづけされて、足に沿うような形状が生み出されている。履き口が小さく、構造上紐を外さないと大きく広がらないが、足入れすると収まりがいい。最初は難儀だが履くうち次第に馴染む、まさに英国靴のマナーだ。

SIDE
しっかりとしたつり込みやくせづけの結果表現された、1の甲〜3の甲にかけての稜線が美しい。ピッチドヒールが、乗馬文化の影響を感じさせる。
ABOVE
ややエッグトウ気味のスマートなラウンドトウ。アイレット部が上のほうについているので、ノーズが長く見えて、スマートな足元になる。

photographs_Takao Ohta
text_Yukihiro Sugawara
雑誌『LAST』 issue.18 特集「サステイナブルな革靴、を選んでみる。」より抜粋。

タイトルとURLをコピーしました