サステイナブルな革靴とはどういうものか。持続性を3つの項目に分けて考えてみた。果たしてそれは納得できるものなのか?
G.H.BASS & Co. ジー・エイチ・バス
LOGAN MOC
ローファーの始原を今なおそのまま楽しめること。
長く履ける靴、ということには、同じスタイルの靴を時代を問わず選ぶことができるという見方も含まれるだろう。1876年創業の『ジー・エイチ・バス』は、アウトドアやミリタリーのブーツを手がけるシューズメーカーだったが、1936年に、ノルウェー調のモカシンスタイルから名づけられたブランド『ウィージュン』をスタートし、モカステッチが配されたローファーがつくられるようになる。そしてそれは60年代にアイビーリーガーのマストアイテムとなり、やがて全世界的に知られるようになった。現在もモカシン製法でつくられているこの「ローガン」は、アッパーのガラスレザーや、アンラインドの構造など、往時と大きくスタイルを変えていない。新奇なものを追い求めるのではなく、ひとつのスタイルを継続して楽しむこと。それも現代に合った考え方かもしれない。
photographs_Takao Ohta
text_Yukihiro Sugawara
雑誌『LAST』 issue.18 特集「サステイナブルな革靴、を選んでみる。」より抜粋。