ファッションを語る際によく挙がる単語「ヘリテージ」。直訳すれば「遺産」だが、この言葉には、往時への憧憬と、歴史から何かを汲み取ろうとする態度、双方が含まれている。現代性、未来、そうした言葉には、昨今どこか心もとない感触がある。 ゆえに確定した過去に価値を見出す、というのは自然な成り行きか。では、単に回顧するだけでいいのだろうか、それは停滞なのでは。ヘリテージの、その先にある「希望」。そんなことが感じられるものを探った。
photographs_Hirotaka Hashimoto
「Complexed Heritage」記憶と現在が交錯する、モードの表現。
モードのフロントラインにおいて、複合、交錯し、新たな形を得るヘリテージのエレメント。記憶を超えた創造とは。