サステイナブルな革靴、を選んでみる。
Tricker’s BURFORD

サステイナブルな革靴とはどういうものか。持続性を3つの項目に分けて考えてみた。果たしてそれは納得できるものなのか?

Tricker’s トリッカーズ
BURFORD

レースステイと縫い合わせて雨やホコリなどが入らないようにしたタン部、ストームウェルトなど、「カントリーブーツ」の基本的ディテールはそのままに、装飾性を抑えた「バーフォード」。都市空間で生活する人間にとっては、ウェルバランスなカントリー感、といえるかもしれない。テーラードからモードまで、スタイル問わず合わせられそうだ。
¥80,000(トリッカーズ 青山店 tel.03-6805-1930)

シンプルなカントリーブーツの新たな魅力。

 昨年創業190周年を迎えた英国ノーザンプトンの老舗シューズメーカー。その基幹アイテムでもある「カントリーブーツ」を、その起源に立ち返ってとらえ直した最新モデルが、ブローギングなどがない7アイレットのブーツ「バーフォード」である。アッパーにはプレーンなカーフ、ソールにはダイナイトソールを採用。それはカントリースタイルというよりは、都市生活に合わせた仕様といえるだろう。ミニマムともいえそうなその佇まいは、カジュアル化がすすむメンズウェアのトレンドとも相性が良さそうだ。また英国においては、ドイツ・ワインハイマー社がつくる、植物(オリーブ)タンニンを使って鞣されたレザー「Olivvia(オリヴィア)」ディアスキンを使った「バーフォード」も今季リリースされている。そのしなやかなで柔らかな質感のアッパーは同社の靴の新しい魅力ともいえるものだ。この「バーフォード」は『トリッカーズ』の新章を象徴する存在なのかもしれない。

SIDE
時代が下って、シューズへと発展したと思われるシャフト基部の切り返しが印象的。往年のブーツのディテールだ。ソールにはダイナイトソールを採用している。
ABOVE
ラスト4497は、わずかにスクエアがかったラウンドトウ。バルキーになりすぎないシルエットが、モダンで都会的な雰囲気につながっている。

photographs_Takao Ohta
text_Yukihiro Sugawara
雑誌『LAST』 issue.18 特集「サステイナブルな革靴、を選んでみる。」より抜粋。

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