シューケア製品を長年手がけてきた日本のメーカー『コロンブス』。その工場を訪ね、使用する素材や最新製品のつくられ方を紹介しよう。 新たに展開しているスニーカーケアのアイテムにも注目だ。
「コロンブス」のシューケア用品は自然由来の成分でできている
シューケアに使われるクリームやワックス、それらは何からつくられるのだろうか。
「例えばワックスのロウ分には、動物系、植物系、鉱物系、石油系などがあります。動物系はミツロウやラノリン、植物系はカルナバやホホバオイル、鉱物系はモンタン、石油系はパラフィンといったものが挙げられます。それらを7〜8種混ぜてつくるのが一般的です」
このように説明するのは、『コロンブス』企画部の武田哲緒氏。そして革の状態を保つには、ワックスとは別にアルガンオイルやホホバオイルなどの油脂で銀面(表面)にビタミンを補給し、さらにその下の毛状層に適度な水分を補給する必要があるという。油脂や水といった成分のつなぎとして、有機溶剤が使われている。
コロンブスから先般発売された「ALL IN ONE LEATHER SERUM」は、1本で汚れ落としから保革、ツヤ出しまでを可能にするが、ミツロウやカルナパなどのワックスや、ホホバやオリーブといった油脂など、先述の説明を反映した自然由来の成分が配合されている。
「コロンブス」に使用されている素材(成分サンプルより)
コロンブス製品の製造プロセス
コロンブスの手がける充実したスニーカーケアアイテム
男性のみならず、女性からの要望も多いスニーカーのケア。『コロンブス』では新たにスニーカーケアのアイテムを幅広くラインナップしている。アッパーからソール周りまでの汚れを落とすクリーナーフォームとブラシのセット、アッパーのコンディションを整えるスプレー、さらにはスニーカーに起こりがちな臭いなどの問題を予防・緩和するスプレーなど、さまざまなアイテムが展開されている。顔の汗や油分を取るように、さっと出して汚れを拭き取れるクリーニングシートはユニークだ。
photographs_Takao Ohta
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