現代のベーシックを再考する。09. JOHN LOBB

ライフスタイルの変化や時代の経過の中で、変わることなく輝き放ち続ける靴。そんな現代のマスターピースをピックアップした。

JOHN LOBB
PHILIP Ⅱ

ビスポーク由来の、ドレスシューズの代表格。

アッパーにはフルグレインのカーフレザーを使用し、ソールはビスポークを想起させるべヴェルドウェストスタイル、半カラス仕上げとなっている。一見オーセンティックだが、そこには最高峰の製靴技術が盛り込まれている。

 1985年に、それまでビスポークの人気モデルだった、パンチドキャップオックスフォードスタイルが、「PHILIP」という名で既製靴として登場。当初はラウンドトウラストNo.8695を使ったクラシックラインとして展開された。その後2001年に、スマートなエッグトウのラストNo.7000を採用した「PHILIP Ⅱ」がプレステージラインとして登場。現在に至っている。レース側にブローギングを配したキャップを持つ、英国靴の典型的スタイルだが、他はレース部のシングルホールのパーフォレーションのみ、さらにシームレスヒールとの組み合わせで、クラシックドレスシューズにおけるミニマルな美しさを具現化しているといえる。日本限定でスエードモデルも展開していて、写真のオックスフォードカーフとはまた違った存在感を備えている。

FRONT
REAR
EYE-LEVEL
Data
ブランドジョンロブ
モデルフィリップ 2
展開アッパーオックスフォードカーフ(ブラック)、スエード(ブラック、ダークブラウン)
ソールグッドイヤーウェルテッド製法、レザーソール
展開サイズ5〜12
価格¥240,000(シューツリー付属)

information contact
ジョンロブ ジャパン tel.03-6267-6010


photographs_Takao Ohta
styling_Tomohiro Saito
text_Yukihiro Sugawara
○雑誌『LAST』 issue.17 「現代のベーシックを再考する。」より抜粋。

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