靴を長持ちさせるために不可欠のアイテム・シューツリー(シューキーパー)
革靴は履いていくうちに、足の形や動きに沿ってアッパー表面にシワがより、ソール(底面)はつま先に向けて反っていく。それは靴が足に合っていく過程といえるが、そのまま放置していると、過度に深いシワや型崩れに繋がることがある。シワを適度に伸ばし、元の形状を保つのに有効なのが、シューツリー(シューキーパー)である。ジャケットが型崩れしないように掛けるハンガーの靴版だ。
このシューツリー選びで重要な点は、「強くしすぎない」こと。シワを伸ばそうと、体積が大きいものや、バネで強いテンションをかけるようなシューツリーを入れてしまうと、それこそ型崩れの原因となってしまう。あくまでその靴の形状に合った、適度なフィット感のものを選びたい。さらに木製のシューツリーには、靴内部の湿気を減らす効果も期待できる。靴を脱いだら、そのまま一晩おいて、翌朝シューツリーを入れた後さらに1〜2日休ませると効果的だ。

防臭や防虫効果があるといわれるシダー(杉)素材。米国産アロマティックシダーを使った『スレイプニル』のシューツリーは、無塗装仕上げのため素材の効果がより強く働く。ツインチューブを採用して、ブレることなく靴に適度なテンションをかけることができる。トラディショナルモデルは英米メーカーのラウンドトウの靴などと相性が良い形状。¥6,600(税込)

フランスの木型メーカー「パーフェクタ」を前身とする『コルドヌリ・アングレーズ』。フランス産の良質なブナ材を使っている。この「FA85S」は、高級英国靴ほかラウンドトウの靴と相性がよい形状。ツインチューブによる適度なテンションも靴に有効だ。¥13,200(税込)

「EMFA85CH」は同型のネジ式で、こちらはより繊細な調整が可能。¥14,850(税込)

『コルドヌリ・アングレーズ』の「EM260S」は、左のような甲高でぽってりとしたフォルムの靴に最適な形状。『コルドヌリ・アングレーズ』では、ほかにもロングノーズの靴に対応したシューツリーも展開している。¥13,750(税込)
photographs_Takao Ohta
〇 雑誌『LAST』issue.20/革靴のトリセツ より
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