現代のベーシックを再考する。10. JOHN LOBB

ライフスタイルの変化や時代の経過の中で、変わることなく輝き放ち続ける靴。そんな現代のマスターピースをピックアップした。

JOHN LOBB
WILLIAM

あのウインザー公のオーダーから生まれた靴。

大きいストラップ部分全体で足をホールドする形状から既製靴として開発するのが難しかったといわれる。同ブランドの高い製靴技術が窺える。

 ジョンロブ2代目当主の名を冠したこのモデルの原型は、かのウインザー公のオーダーを受けて、1945年にウィリアム・ロブ氏によりビスポークの靴としてつくられた。印象的なダブルバックルのスタイルは、飛行士の靴(アビエーター・ブーツ)から着想されたものという。その後ジョンロブがレディメイドシューズを展開するにあたって、このスタイル独自のラウンドトウラスト「9795」を使って具現化された。ダブルバックルのストラップ部は、既製靴として適切なフィッティングなどを得るため、なんども修整を重ねて現在の形になったという。またトウキャップが配されていて、デザイン上絶妙なバランス感を生み出している。ソールはダブルソールでタフな仕様。カジュアル的な存在といえるが、案外スーツなどとも相性は悪くない。

FRONT
REAR
EYE-LEVEL
Data
ブランドジョンロブ
モデルウィリアム
展開アッパーカーフ(ブラック、ダークオーク)
ソールグッドイヤーウェルテッド製法、レザーソール
展開サイズ5〜12
価格¥188,000

information contact
ジョンロブ ジャパン tel.03-6267-6010


photographs_Takao Ohta
styling_Tomohiro Saito
text_Yukihiro Sugawara
○雑誌『LAST』 issue.17 「現代のベーシックを再考する。」より抜粋。

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