知っておきたい、ドレスシューズのスタイル。【05】アデレード オックスフォード

ドレスシューズには、さまざまなスタイルがあり、それぞれ特色と個性がある。ここでは、知っておきたいドレスシューズのスタイルを取り上げ解説する。


Adelaide Oxford

アデレード オックスフォード

セミ&クォーターブローグオックスフォードのいちバリエーションとして、このように称されることがあるスタイル。竪琴のシルエットのようなラインがレース部周縁に施され、ヴァンプサイドには切り返しがないことが多い。ゆえにヴァンプ〜踵方向に大きめのパーツが使用され、革表面のコンディションなど、製靴上の難しさもやや高まる。ブローグで表現された曲線の印象が強く、エレガントな雰囲気を備えた靴として人気が高い。

1. 琴型のラインは個性の表現。

アデレードの特徴である琴型のラインは、各つくり手によってさまざま。レース基部の曲線を強く表現したものや、緩やかな曲線でノーブルさを志向する場合もある。中には角張った変型アデレードも。

2. コンビネーションもよく選ばれる。

キャップ部やレース部(さらに踵周辺部)のパーツと、ヴァンプ部を色や別素材で構成したコンビネーションスタイルも多く見受けられる。また、ブローグを全く施さないスタイルも時折見られる。

Lloyd Footwear
SURREY
「マスターロイド」のアデレードオックスフォード。アデレード部の緩やかなラインは同ブランドのこだわりの反映。
¥70,000(ロイド フットウェア/ロイド フットウェア 銀座 tel.03-3561-8047)


photographs_Takao Ohta
text_Yukihiro Sugawara
◯LAST issue11 特集「いま、知っておきたいドレススーズのスタイル。」より抜粋。

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