ドレスシューズには、さまざまなスタイルがあり、それぞれ特色と個性がある。ここでは、知っておきたいドレスシューズのスタイルを取り上げ解説する。
Plain Oxford
プレーン オックスフォード
長らくキャップトウオックスフォードが、紐靴における最もフォーマルなスタイルとして認知されてきたが、近年ではパテントレザーなどをアッパーに使った、こうしたプレーンなトウ部のスタイルが、フォーマルな靴として履かれる場合がある。ミリタリーにおける儀礼用ユニフォームの靴として、このスタイルが選ばれる場合もある。そのミニマルなスタイルゆえに、フォーマル以外での着こなしにおいては工夫とセンスが求められそうだ。
1. プレーンなトウまたはメダリオン。
キャップなどの切り返しがなく、一枚のパーツでトウからサイド(写真は踵部)まで構成するので、より高品質な素材が求められる。つくり手によってはメダリオンを施し、デザイン上のバランスをとることも。
2. バルモラルを連想させる切り返し。
写真の靴は、レースステイ基部から踵にかけ切り返しが施されているが、これはオックスフォードが、かつてのバルモラル(内羽根)ブーツを短くしたもの、という成り立ちを意識させるディテールといえる。
EDWARD GREEN
CURZON
スマートなアーモンドトウの新ラストNo.915を使ったブラックのプレーントウオックスフォード。
¥163,000(エドワード グリーン/エドワード グリーン 銀座店 tel.03-3573-6055)
photographs_Takao Ohta
text_Yukihiro Sugawara
◯LAST issue11 特集「いま、知っておきたいドレススーズのスタイル。」より抜粋。