LAST本誌にてデニムセットアップの着こなしを披露していた『サンカッケー』デザイナーの尾崎雄飛氏に、革靴とデニムという、簡単そうで難しい組み合わせについて伺った。まず彼が挙げたのは、リジッドデニムとテーラードジャケットのスタイル。靴はコンビのローファーを選んでいる。
ドレスアップの際に“よりキザな物をより粗野に崩す”という感覚が大切。デザイナーの尾崎雄飛氏が選ぶ「革靴とデニム」。
「『サンカッケー』の定番テーラードジャケットで、10年近く同じプロポーションのもの。ボトムは『LEE x L’ECHOPPE』の別注ピエロパンツで太くずん胴なシルエットが特徴ですが、リジッドデニムがポイントです。最近、ドレスアップの際に“よりキザな物をより粗野に崩す”という感覚が気に入っています。このジェイエムウエストンのローファーは、その考え方に合わせやすいと思いオーダーしました。コンビシューズの“ドレスアップしすぎ感”を適度にラフにするために、リジッドデニムを選びましたが、『センタープレスした軍チノ』や『ヘリンボーンツイルのウールトラウザーズ』などでも同様の雰囲気に仕上がると思います」。
styling&comment by Yuhi Ozaki SUN/kakke
〔着こなし解説〕
1.ウールモヘア素材の鱗(=三角)柄ジャカードのジャケット。シャツは英国『ターンブル&アッサー』「WEEKEND」というリラックスしたコレクションの、ノーカラーのリネンシャツ。
2.地味ジャケットに派手ウエストコートが最近のブーム、と尾崎氏。これは1800年代のもので、当時は超高級であったシルクのビロードを使った物。
3.『LEE×L’ECHOPPE』のリジッドデニムのピエロパンツ。オーバーサイズの極太シルエットを絞り込んで穿くスタイル。
4.以前はあまり注目していなかったコンビの靴をあえて選び、意外な物と合わせて、バランスをつくることに興味がある、と尾崎氏。
Profile 尾崎雄飛氏
『サンカッケー』デザイナー。ショップバイヤーやブランドのディレクター等を経て、2012年に独立。メンズブランド『サンカッケー』のほか、フリーランスでバイヤーやデザイナーの活動も行っている。
photograph_Toru Oshima
〇 LAST issue21 より