コーディネイトが難しいデニムパンツの革靴スタイル。正しい着こなしを解説する。

LAST本誌にてデニムセットアップの着こなしを披露していた『サンカッケー』デザイナーの尾崎雄飛氏に、革靴とデニムという、簡単そうで難しい組み合わせについて伺った。まず彼が挙げたのは、リジッドデニムとテーラードジャケットのスタイル。靴はコンビのローファーを選んでいる。

ドレスアップの際によりキザな物をより粗野に崩すという感覚が大切。デザイナーの尾崎雄飛氏が選ぶ「革靴とデニム」。

「『サンカッケー』の定番テーラードジャケットで、10年近く同じプロポーションのもの。ボトムは『LEE x L’ECHOPPE』の別注ピエロパンツで太くずん胴なシルエットが特徴ですが、リジッドデニムがポイントです。最近、ドレスアップの際によりキザな物をより粗野に崩すという感覚が気に入っています。このジェイエムウエストンのローファーは、その考え方に合わせやすいと思いオーダーしました。コンビシューズのドレスアップしすぎ感を適度にラフにするために、リジッドデニムを選びましたが、『センタープレスした軍チノ』や『ヘリンボーンツイルのウールトラウザーズ』などでも同様の雰囲気に仕上がると思います」。

ネイビー三角形パターンのウール&モヘアの2ボタンジャケット[SALSOLA UJ]¥93,500(サンカッケー/アトリエ・サンカッケー http://sunkakke.jp/)、ピエロデニムパンツ ¥25,300(LEE×L’ECHOPPE/L’ECHOPPE tel.03-5413-4714)、『ターンブル&アッサー』のホワイトのカラーレスリネンシャツ、アンティークのベスト、『ジェイエムウエストン』のホワイト&ブラウンコンビローファー(以上 尾崎氏私物)

styling&comment by Yuhi Ozaki SUN/kakke

〔着こなし解説〕
1.ウールモヘア素材の鱗(=三角)柄ジャカードのジャケット。シャツは英国『ターンブル&アッサー』「WEEKEND」というリラックスしたコレクションの、ノーカラーのリネンシャツ。
2.地味ジャケットに派手ウエストコートが最近のブーム、と尾崎氏。これは1800年代のもので、当時は超高級であったシルクのビロードを使った物。
3.『LEE×L’ECHOPPE』のリジッドデニムのピエロパンツ。オーバーサイズの極太シルエットを絞り込んで穿くスタイル。
4.以前はあまり注目していなかったコンビの靴をあえて選び、意外な物と合わせて、バランスをつくることに興味がある、と尾崎氏。

J.M. WESTON
ホワイト×ブラウンのコンビローファー
[180](ジェイエムウエストン/尾崎氏私物)
EDWARD GREEN
LAST「202」、ベージュキャンバス×ブラウンレザーコンビのスリップオン
[WIGMORE]¥171,600
(エドワード グリーン/ストラスブルゴ tel.0120-383-563)
Lloyd Footwear
タンカラーレザー×ベージュスエードコンビのフルブローグダービー
[BEXLEY]¥88,000
(ロイド フットウェア/ロイド フットウェア 銀座 tel.03-3561-8047)
JOHN LOBB
アンラインド、ベージュスエード×レザーコンビローファー
[HENDRA]¥132,000
(ジョンロブ/ジョン ロブ ジャパン tel.03-6267-6010)

Profile 尾崎雄飛氏
『サンカッケー』デザイナー。ショップバイヤーやブランドのディレクター等を経て、2012年に独立。メンズブランド『サンカッケー』のほか、フリーランスでバイヤーやデザイナーの活動も行っている。

photograph_Toru Oshima
〇 LAST issue21 より