【2022新作】軽快でポジティブなモード靴 一挙紹介

次々と目前に起こるさまざまな事柄に、立ち止まることを余儀なくされる。いつしかそれに慣れてしまい、マインドまで沈滞してしまってはいないか。たとえすぐに大きなアクションは難しいとしても、いきいきとした気持ち、動き出す心構えは重要だ。そのために、感性を刺激し、軽快な心理に繋がる足元を、いまこそ心がけたい。

いきいきと、動き出す。感性を刺激し、軽快な心理に繋がる足元。

HERMÈS(エルメス)

陽光に映える軽快な存在感。
夏のカジュアルスタイルを彩るデッキシューズ。ボートシューズとも呼ばれ、その起源は1930年代まで遡る。甲板などで滑らないよう採用されたラバーソールと、足をしっかりホールドする構造は、機能性の反映といえる。マルチカラーのヴェロアアッパーは、快活な印象と上品さを兼ね備えている。アンラインドなので、トラディショナルなデッキシューズ同様に、素足で楽しむことができる。「エクティーユ」¥130,900(エルメスジャポン tel.03-3569-3300)

GUCCI(グッチ)

受け継がれるカジュアル感。
木製の「クロッグ」や「サボ」は、13世紀、さらにはローマ時代にまで遡る歴史あるフットウェア。そのリラックスした雰囲気と、木材が持つオーガニック感がエコフレンドリーを求める現代において、改めて評価されているようだ。「GGキャンバス」を甲部に使い、ビットとサドルストラップを配したアイコニックなミュールスタイル。カジュアル性とラグジュアリー感のバランスが、さまざまな装いで活躍しそうだ。ソール部分にはラバーが配されている。¥143,000(グッチ ジャパン クライアントサービス tel.0120-99-2177)

PRADA(プラダ)

ミニマルであり、グラマラス。
1970年代のフォルムからインスピレーションを得たという、レクタンギュラーシェイプのソール形状を持つフラットサンダル。幅広でスクエアなつま先周りと、ミニマルな印象があるブラックレザーのストラップは、同ブランドのアーカイヴスタイルとの連関を感じさせる。インソール部はシルバーカラーを配して、履いた際に適度なアクセントになる。ここ1~2年の間でオープントウのサンダルが増えてきていたが、これはタウンユースで活躍しそうな存在感。軽量なエキスパンドラバーソールを採用。¥135,300[予定価格](プラダ クライアントサービス tel.0120-45-1913)

FENDI(フェンディ)

ライラックカラーが新鮮な印象。
波を連想させるデザインのソールには、同ブランドのイニシャル「F」が巧みに盛り込まれている新デザインのスニーカー「FENDI FLOW」。アッパーにはジャカードニットを採用して、着脱しやすく適度なフィット感を実現している。ハイテク素材を使ったスポーツシューズに通じるフューチャー感がある一方で、靴全体をライラックカラーで統一することで、軽快かつ柔和な雰囲気を生み出している。モノトーンスタイルのアクセントとして、または複数色のスタイリング、どちらも楽しめそうだ。¥132,000(フェンディ ジャパン tel.03-3514-6187)

BALENCIAGA(バレンシアガ)

スペースエイジの靴が実現?
『ザ・シンプソンズ』とコラボレーションした映像作品のオープニング上映という演出に驚かされた、同ブランドの2022年サマーコレクション「Red Carpet」。ショービズ界のリアルなセレモニーのような、ドレスとカジュアルが入り混じったルックには、『クロックス』とのコラボレーションなど、斬新なフットウェアが登場していたが、この「Space」もそのひとつ。EVA&TPU(ポリウレタン)素材を一体成型し、シャイニーなスクエアトウのスリップオンを具現化。どこかSF的な印象だ。¥107,800(バレンシアガ クライアントサービス tel.0120-992-136)

LOEWE(ロエベ)

知性とセンスあるカジュアル感。
ヴィヴィッドなネオンピンクカラーのパデッドファブリックをアッパー部分に配したスライドサンダル。幅広で、サポート性があるファブリック部分は、調整可能なストラップによって甲部に適度なフィット感をもたらすことができる。シンプルな構造ながら、フットウェアとしての機能性と、アヴァンギャルドな美を兼ね備えて、機知に富んだ佇まい。アウトソールにはヴィブラムソールを採用して、こちらも快適な履き心地や歩行性に寄与している。¥92,400(ロエベ ジャパン クライアントサービス tel.03-6215-6116)

BERLUTI(ベルルッティ)

アイコニックな素材のサンダル。
18世紀の手書き文書から着想された、「スクリット」カリグラフィーの加工を施したブラックレザーを使ったサンダル。また、一の甲部分(ボールジョイント上部)のストラップはパティーヌによるブラウンカラーのグラデーションが印象的だ。同ブランドのアイコンを、サンダルスタイルに巧みに盛り込んでいる。その雰囲気は、Tシャツやショートパンツなどのカジュアルアイテムから、リネンのサマースーツといったスタイルまで、幅広く対応できそうだ。¥128,700(ベルルッティ・インフォメーション・デスク tel.0120-203-718)

THOM BROWNE(トム ブラウン)

トラッドで快適な着用感。
一見トラディショナルなタッセルスリップオンながら、靴の後部はミュールスタイルになっている、ハイブリッドなフットウェア。ストームウェルトと厚みのあるラバーソールの組み合わせが適度なラギッド感をもたらす一方で、ソールは軽量で、ミュールのリラックス感を損なわない。オーセンティックな美意識にヘルシーな感覚が盛り込まれた存在感は、まさに同ブランドのあり方そのものといえるだろう。タッセル部分にもアイコニックなトリコロールカラーが配されている。¥93,500(トム ブラウン 青山 tel.03-5774-4668)

DRIES VAN NOTEN(ドリス ヴァン ノッテン)

気軽さと心地よさを具現化。
アイボリーカラーのオープントウフラットサンダル。レザーのアッパーとインソールにはともにパッドが内蔵されていて、ソフトな足入れ感を実現している。さらにアウトソールはフォームラバーソールで軽量かつコンフォート。スクエアなトウ部分の形状が、ミニマルなデザインの中に、どこかレイドバックしたムードをもたらしている。ウォッシュアウトしたデニムなどとも相性が良さそうだ。素足で気軽に楽しみたい。¥61,600(ドリス ヴァン ノッテン tel.03-6820-8104)

CHRISTIAN LOUBOUTIN(クリスチャン ルブタン)

華やかでエレガントなミュール。
日本にインスパイアされたというフローラルプリントのファブリック「Hanabi」をアッパーやインソールに使用したミュール「Navy Coolito」。ラウンドのトウシェイプとコバの張り出しのないソール、グログランリボンのトリミングなどがエレガントな雰囲気を生み出していて、リゾートドレスのシーンで活躍しそうだ。さらに甲部にはブランドロゴが刺繍されていて、ソールはもちろんアイコニックなレッドカラー。¥99,000(クリスチャン ルブタン ジャパン tel.03-6804-2855)

MANOLO BLAHNIK(マノロ ブラニク)

クラシックでラウドなカジュアル感。
サンドベージュカラーのスエードをアッパーに使った、キルティタンのローファー「AGASIO」。さらにメダリオンつきのウィングキャップが配されて、クラシックな、装飾性のあるカジュアル感が改めて魅力的に映る。デニムやコットンパンツなどと合わせてカジュアルスタイルをよりシックに、またはジャケット&トラウザーズの足元にリラックス感をもたらすなど、さまざまなシーンやスタイルで活躍しそうだ。¥134,200(ブルーベル・ジャパン tel.03-5413-1050)

SERGIO ROSSI(セルジオ ロッシ)

レトロな雰囲気が新鮮。
グルカサンダル風のレザーアッパーを組み合わせたエスパドリーユ。もっともそのスタイルは1980年代に多く見られた、レザーテープを編んだアッパーを採用したイタリアメイドのスリップオンを連想させる。音楽などさまざまなカルチャーで80年代や90年代が注目され、当時のヴィンテージウェアが高く評価される昨今、その佇まいが新鮮に映る。ソール前部とヒール部にはラバーが配されていて、タウンユースでも使い勝手が良い。¥91,300(セルジオ ロッシ カスタマーサービス tel.0570-016-600)

JIMMY CHOO(ジミー チュウ)

絶妙なバランスのシックなサンダル。
花やグリーンなど、ボタニカルなモチーフを使った柄が散見される今季。そんなボタニカル柄のファブリックをアッパーに採用したバックストラップサンダル「FAISAL」は、サテンストラップやナッパレザーなどの素材コンビネーションと、レースアップシューズとサンダルを組み合わせたようなデザインで、唯一無二の個性を実現している。あえてクラシックな靴と同様に装うことで、一味違った夏のシックなスタイルが実現しそうだ。¥104,500(ジミー チュウ tel.0120-013-700)

GIANVITO ROSSI(ジャンヴィト ロッシ)

オーガニックな魅力のストラップ。
フラットで厚みのあるコードソールに、それとは対極的なシルエットの、ナッパレザーを編んだ丸みが印象的なバブルフロントストラップを配したサンダル「ACHILLE」。足そのもののオーガニックな形状と、クラフト感を色濃く感じさせるストラップが好相性だ。アウトソールにはラバーが全面に配されていて、タウンユースでも不安がない。インソール部は同じくナッパレザーで、素足でも心地よい感触が味わえる。¥105,600(ジャンヴィト ロッシ ジャパン tel.03-3403-5564)

photographs_Toru Oshima, styling_Tomohiro Saito
〇 LAST issue.22より


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