知っておきたい、ドレスシューズのスタイル。【12】フルブローグダービー

ドレスシューズには、さまざまなスタイルがあり、それぞれ特色と個性がある。ここでは、知っておきたいドレスシューズのスタイルを取り上げ解説する。


Full Brogue Derby

フルブローグダービー

主にウィングキャップのある、靴全体にブローグ(穴飾り)が施されたダービースタイルを指す。写真のようなウィングキャップの左右が踵部分まで伸びているスタイルも多く、その様子からロングウィング(チップ)と呼ばれることもある。このロングウィングはアメリカントラディショナルスタイルの定番的な靴で、リバースウェルトなど堅牢さを感じさせる仕様と併せることが多い。一方で通常のウィングキャップの同スタイルも存在する。

1. 踵まで伸びるウィング。

主にアメリカのシューズメーカーに多く見られる、トウから踵まで伸びたウィングキャップ。ロングウィングとも呼ばれるこのスタイルは、質実を尊ぶアメリカントラディショナルスタイルにおける典型的な靴でもある。

2. カジュアルもテーラード。

近年盛り上がったアメリカトラッドスタイルにおいては、デニムやスウェットパンツにもこのスタイルの靴をあわせていた。その一方で、ジャケットのタイドアップスタイルなどにも、このスタイルは馴染みやすい。

Allen Edmonds
MacNeil
ブラックのカーフレザーを使ったフルブローグ。靴を全周するウェルトやシャンクの省略といった構造で履き心地を追求している。
¥72,000(アレンエドモンド/GMT tel.03-5453-0033)


photographs_Takao Ohta
text_Yukihiro Sugawara
◯LAST issue11 特集「いま、知っておきたいドレススーズのスタイル。」より抜粋。

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