英国製紳士靴を手がける『ダンヒル』のメイド・トゥ・オーダー ドレスシューズ
1893年の創業以来、英国紳士のスタイルを担ってきた『ダンヒル』。伝統とクラフツマンシップに拠しながらも、新たな時代のジェントルマンにフィットする品々を生み出し続けている。今回紹介するメイド・トゥ・オーダーのドレスシューズは、そんな同ブランドのあり方を体現するもののひとつといえるだろう。
英国ノーザンプトンシャーは、「グッドイヤーウェルト製法」の靴づくりを行うシューズメーカーの集積地として、長年高級紳士靴の世界をリードしてきた。そのエリアで最高峰の技術を持つといわれるファクトリーが、『ダンヒル』の英国製紳士靴を手がけている。メイド・トゥ・オーダーもまた、このファクトリーで製作される。
使われている木型はラウンドトウのオリジナルラスト。長年紳士靴業界で活動してきた『ダンヒル』の担当者は、木型の特徴を、底面のボールジョイント間隔を広めにとった、日本人の足に合いやすいものと語る。さらにヴァンブ部(ボールジョイントからウエストガースにかけて)を低めに、甲部(ウエストガースからインステップガースにかけて)の立ち上がりを大きく設定した形状は、エレガントな印象と履き心地の良さを併せ持っているとも。
展開されるデザインは、いずれもオーセンティックながら、例えばオックスフォードキャップトゥにはシングルステッチが配され、ダービースプリットトゥは3アイレットを選択するなど、現代的なシンプリシティも感じさせる。
メイド・トゥ・オーダーは、スタイルとサイズを選び、続いてアッパーの革やライニング、アウトソールの仕様などを選択して発注する。納期は5ヶ月〜(エキゾチックレザーの場合は9ヶ月〜)程度となっている。プレタポルテでは展開していない革もアッパーとして選ぶことができ、さらにイニシャルなどを飾り釘でソールにあしらうことも可能で、より愛着がもてる一足を実現できる。
●LAST issue25より
photographs_Toru Oshima, styling_Tomohiro Saito
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ダンヒル
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