ドレスシューズには、さまざまなスタイルがあり、それぞれ特色と個性がある。ここでは、知っておきたいドレスシューズのスタイルを取り上げ解説する。
Side Laced
サイドレース
通常、ヴァンプ(甲)部の上に、視覚的に左右対称のポジションに配されることの多いレースステイが、脇n配されることの多いレースステイが、脇に配されたスタイルを指す。斬新な形のように思われるが、ヴィクトリア朝の時代にブーツのスタイルとして登場していた。現代ではアウトサイドのレース部が多いが、過去にはインサイドに配されたものもあり、その印象は全く異なる。中央部にレースステイがある靴に比べ、バランス感など制作が難しいスタイルともいわれる。
1. アウトサイドは華麗な印象。
サイドレースには、レース部を靴の内側(インサイド)に配したものと、外側(アウトサイド)に配したものがあるが、今日ではアウトサイドレースが多い。トラウザーズの裾からレース部が伸び、大胆な印象だ。
2. 職人性の発露として。
近代の製靴技術では、センター一箇所にレース部を設けるスタイルが主流であり、サイドレースはその位置や意匠、バランス感などに、それぞれのつくり手の美的感覚や技術がより色濃く反映される。
Corthay
LATERAL LACE
パリ気鋭のビスポーク靴職人が手掛けるシューズブランドに夜、贅沢に一枚がわで作られたブラックのサイドレース。
¥199,000(コルテ/メゾン コルテ 青山 tel.03-3400-5060)
photographs_Takao Ohta
text_Yukihiro Sugawara
◯LAST issue11 特集「いま、知っておきたいドレススーズのスタイル。」より抜粋。