ドレスシューズには、さまざまなスタイルがあり、それぞれ特色と個性がある。ここでは、知っておきたいドレスシューズのスタイルを取り上げ解説する。
Ghillie Brogue
ギリーブローブ
波形のレースステイで、内側のタン(ベロ、舌)がない、主にフルブローグのスタイル。スコットランドのフォーマルな装いとして、キルトとホーズ(長靴下)とともに測れるが、その場合はシューレースを長くとり、くるぶしを巻いて結ばれる。レースエンドはタッセルで飾られることが多い。泥濘地の多いスコットランドやハイランドでの猟場の番人(ギリー)が履く靴が洗練された。今日ではタンを配するなど、アレンジされた靴も多い。
1. タンなしが正式。
波形(枝状)のレースステイがある靴をギリーと呼ぶことが多いが、正式なものはタンがない。これは、泥濘地で活動する際の水はけを考えたものといわれる。なお、正式なギリーはレースも長く脚に巻いて結ぶ。
2. レースステイは穴か輪か。
波形(枝状)のレースステイにはアイレット(穴)があいているが、これとは別に、レースステイ基部にあるシューレースを通す輪を左右に配したスタイルもある。このディテールは他の靴でも見られることがある。
Lloyd Footwear
GHILLIE
ホワイト×ブラックのコンビネーションカラーのギリーシューズ。タンがつかない本格的な仕様。
¥74,000(ロイド フットウェア/ロイド フットウェア 銀座 tel.03-3561-8047)
photographs_Takao Ohta
text_Yukihiro Sugawara
◯LAST issue11 特集「いま、知っておきたいドレススーズのスタイル。」より抜粋。