サステイナブルな革靴、を選んでみる。
JOSEPH CHEANEY

サステイナブルな革靴とはどういうものか。持続性を3つの項目に分けて考えてみた。果たしてそれは納得できるものなのか?

JOSEPH CHEANEY ジョセフ チーニー
AVON C

アッパーにはアンティーク仕上げを施したカントリーグレインレザーが使われている。大きめな穴のブローギングと革の表情が、英国性を強く感じさせる。ストームウェルトにレザーミッドソール、そしてITSHIDEコマンドソール&ヒールと、強靭なボトムコンストラクションで、多少の荒れた路面は踏破できそうだ。短靴のダービーなので、さまざまなスタイルで活用できる。
¥71,000(BRITISH MADE 銀座店 tel.03-6263-9955)

英国由来のタフさを備えたギア的な靴。

 1886年創業の英国・ノーザンプトンシャーのシューズメーカー『ジョセフ チーニー』。チャーチグループに属していたこともあり、ウェルメイドなグッドイヤーウェルテッド製法の靴で知られていたが、2009年にチャーチ創業家が買収して独立して以降は、英国的でオリジナリティある靴をリリースしている。中でも「カントリーコレクション」は、同社のしっかりとした靴づくりが活かされたものといえる。この「エイボン  C」は世界的にも人気が高いラウンドトウのラスト「12508」を採用し、アッパーには少々の傷や汚れにも強い大きめのシボが特徴のカントリーグレインレザーを使用している。さらにソールはコマンドソールのダブルソール仕様で、そこに大きめのヒールリフトを組み合わせて、多少の悪路にも対応できるようなつくりになっている。英国のカントリーライフ由来のスタイルを現代的にモディファイした、タフさがあるシティシューズといえる。多少の天候の変化も気にせず履ける。デニムやチノとの相性も抜群だ。

SIDE
横から見ると意外に甲は薄めで、フィット感が期待できる。重厚なダブルソールにはあらかじめトウスプリングがとられていて、スムーズな歩行ができるよう配慮されている。
ABOVE
ウィングキャップのダイナミックなパーフォレーション(穴飾り)と、存在感あるブローギングが特徴。木型はスマートな印象で、重厚なつくりとちょうどいいバランス。

photographs_Takao Ohta
text_Yukihiro Sugawara
雑誌『LAST』 issue.18 特集「サステイナブルな革靴、を選んでみる。」より抜粋。

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