サステイナブルな革靴、を選んでみる。
Tricker’s KESWICK

サステイナブルな革靴とはどういうものか。持続性を3つの項目に分けて考えてみた。果たしてそれは納得できるものなのか?

Tricker’s トリッカーズ
KESWICK

マットな質感の、タンカラーの「C SHADE」レザーを使ったカントリーブローグ「ケズウィック」。アッパーの堅牢さをさらに活かすように、ソールにはコマンドソールが配されている。水などに強い一方で、ワックスやクリームなどはなかなか馴染みにくいという声があるこの「シーシェイド」レザー。そんなアッパーがいい感じの風合いになるまで履き続けることが、真にサステイナブルな靴との付き合いかもしれない。
¥77,000(トリッカーズ 青山店 tel.03-6805-1930)

堅牢なアッパーとラバーソールの強靭な靴。

 英国馬術オリンピック代表チームや近衛騎馬隊などの乗馬ブーツを手がけている、1907年創立の英国のライディングブーツ専業ブランド。 「ジョージ・ブーツ」はその名の通り、英国王ジョージ6世に関連したブーツで、国王が1951年に承認した陸軍将校用のアンクルブーツに由来する。フォーマルな用途でも履けるようなスタイルになっていて、トラウザーズの裾からシューレースが見えないようにアイレットは高い位置に設けられている。この『シュナイダーブーツ』の「ジョージ・ブーツ」は、ミリタリー由来の靴のソリッドな雰囲気がよく表現されている。アッパーの革は厚手で、肌理細かなしっとりとした質感。靴の中心、甲部からタンかけてのラインはしっかりくせづけされて、足に沿うような形状が生み出されている。履き口が小さく、構造上紐を外さないと大きく広がらないが、足入れすると収まりがいい。最初は難儀だが履くうち次第に馴染む、まさに英国靴のマナーだ。

SIDE
捨て寸などを多く設定せず、野外でも活動しやすい靴になっている「カントリーシューズ」。ソールにはコマンドソールを使って、さらなる強さをもたせている。
ABOVE
ラウンドトウのラストNo.4444を使用。同ラストはこの「ケズウィック」のほかにも「バートン」などでも使われている。そのボリューム感はここ最近のトレンドとも相性がいい。フィットは6で幅広。

photographs_Takao Ohta
text_Yukihiro Sugawara
雑誌『LAST』 issue.18 特集「サステイナブルな革靴、を選んでみる。」より抜粋。

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