クラシックを進化させる、『トレーディングポスト』35年の靴づくり。

1970年代後半〜80年代、海外のさまざまなブランドを紹介し、日本のファッションシーンをリードし始めていたセレクトショップ。1984年、「靴のセレクトショップ」としていち早くスタートしたのが『トレーディングポスト』だった。以来、その名が示す通り、未知の靴をもたらす「交易所」としてカジュアルで廉価な靴から、最高級のハンドメイドシューズまで幅広く靴の魅力を紹介し続けている。今年35周年を迎えたトレーディングポスト。その歩みを、いくつかのブランドで垣間見ながら、アニバーサリーイヤーを記念したアイテムを一挙紹介する。


トレーディングポスト35周年を記念したアイテムたち

Crockett & Jones
独自の木型やモデルを導いた協力関係。

過去には著名ビスポーク靴店のレディメイドや、各ファッションブランドの靴づくりを担い、世界で最も多くの木型を有するといわれる『クロケット&ジョーンズ』。パリのクロケット&ジョーンズの靴職人ディミトリ・ゴメス氏が監修し、フィット感を高めたセミスクエアトウのラスト「337」は、トレーディングポストで高級ラインとして発表された。さらにこの「337」を発展させ、ウエストからヒールに絞りを入れた「367」は、日本人の足に合う木型として人気を博している。

OLD Shoes 
Semi Brogue Oxford

2000年代前後に展開された、アッパーにタバコカラーのスエードを使ったセミブローグ。適度にエイジングされたスエードの質感と丸みあるシルエットが、英国のカントリースタイルを感じさせる。

BASIC Model 
AUDLEY

現在のクロケット&ジョーンズのベーシックなキャップトウオックスフォードとして知られる「オードリー」。ラスト「337」がつくられ、トレーディングポスト別注として展開した時にはまだそのモデル名はつけられていなかったという。アッパーにアニリンカーフ、ソールにオークバークを使ったハンドグレードライン。¥92,000

35th Anniversary Special 
20119a-C01L3 “TRINITY”

トレーディングポスト35周年とともに、2019年はクロケット&ジョーンズ社140周年記念の節目の年でもある。140周年を記念したラスト「140」を使った、ラウンドトウ、6アイレットのキャップトウオックスフォード。アニリンカーフのアッパーにオークバークソール、そしてトレーディングポスト35周年を記念したレッドライニングが採用されている。¥100,000


CARMINA
スペイン製グッドイヤーシューズの地位を確立。

スペインの靴産業の集積地であるマヨルカ島インカで1866年に創業。1905年にはグッドイヤーウェルテッドの工場をいち早く設立している。1960年代には創業者の孫ホセ・アルバラデホ・プハーダス氏が参画し、スペイン有数のシューズメーカーに成長。そして1997年、より高品質な靴づくりを追求し同氏が『カルミーナ』を設立する。トレーディングポストではカルミーナ以前からプハーダス氏のメーカーの靴を展開。スペイン製グッドイヤーウェルテッドの高品質を、長年にわたり紹介してきた。

OLD Shoes
Apron Front Derby

カルミーナの前身でもある『アルバラデホ』ブランドのコードヴァンモデル。モカステッチはハンドで、エイジングにより適度なアタリが出ているのがわかる。ラストには当時定番だった「YUTA」ラストを使用。

BASICModel
80169

絞ったウエストと小ぶりな踵部で、フィッティングの良さを実現したラスト「INCA」を使ったホールカット。アッパーは仏アノネイ社の一枚革で構成されている。キューバンヒールやパープルのライニングなど、どこか艶っぽさも感じさせる。¥73,000

35th Anniversary Special
80707 / 80717

トレーディングポスト35周年記念モデルとして、カルミーナはいわば両極の価値観を提示。ひとつはグッドイヤーウェルテッドでつくられたエンジニアブーツ、そしてもうひとつは同ブランドが得意とするクロコダイル素材を贅沢に部分使いしたホールカット。カルミーナの靴づくりの幅が窺える。いずれもブラックアッパー&レッドライニングの35周年記念モデル仕様。各¥80,000


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