ドレスシューズには、さまざまなスタイルがあり、それぞれ特色と個性がある。ここでは、知っておきたいドレスシューズのスタイルを取り上げ解説する。
Apron Front Derby
エプロン フロント ダービー
ヴァンプ(甲前部)のステッチで囲われた部分をエプロンと呼び、その仕様があるダービーを指す。ヨーロッパではノルウィージャン(ノルウェー風の意)とも呼ばれ、日本やアメリカではU(ユー)チップやV(ヴィ)チップなどステッチ形状に応じた呼称が使われることもある。甲部のステッチやトウ部の縫い合わせがハンドソーンの場合も多いが、それは昔日の、防水性を求めて革表面に縫い目を出さない工夫の名残ともいわれる。
1. 機能だったスキンステッチ。
今日では職人性の強い手縫い(ハンドソーン)のディテールとして知られているスキンステッチだが、かつては縫い目が出ない縫製方法として、野外活動の靴などに使われていた。野趣は機能の反映でもある。
2. 他のディティールもカントリー仕様。
例えばハーフダブルソールやダブルソールといった堅牢な底の仕様、踵周辺のパーツに施されたダブルステッチなど、カントリー由来のスタイルならではのディテールが盛り込まれることも多い。
EDWARD GREEN
DOVER
同ブランドでも古株のラストNo.32を採用。今季はアッパーにブラックスエードを使ったモデルを展開。
¥170,000(エドワード グリーン/エドワード グリーン 銀座店 tel.03-3573-6055)
photographs_Takao Ohta
text_Yukihiro Sugawara
◯LAST issue11 特集「いま、知っておきたいドレススーズのスタイル。」より抜粋。