日本の次世代の靴の担い手たちが展開しているさまざまなMTO(メイド・トウ・オーダー)。サンプルスタイルをもとに、サイズや素材などを自分仕様に仕立てられるとあって、近年強いこだわりを持った人々に受け入れられつつある。今回紹介するのは靴職人として 海外でも高い評価をされている福田洋平氏。いま注目の靴職人である福田氏のMTOに迫る。
木型製作のないビスポーク、という考え方。
2008年より靴職人・福田洋平氏が自身名義のビスポークの靴づくりを開始。その精緻なエレガンスで、現在国内外で高く評価されている。MTOをスタートしたのは2018年。ビスポークの注文数が増える中で、世界のより多くの人に日本の高品質な靴を提供するためMTOそしてRTW(既製靴)を始めたという。
長年のビスポーク経験から導かれたフィッティングを実現する、曲線が強いベースラストは、短靴用、ローファー用、ブーツ用、それぞれラウンドトウとスクエア(チゼル)トウの2種が用意されている。製法はハンドソーンウェルテッド、マシンアウトステッチ(9分仕立て)だが、オールハンドソーンで製作することもできる。
また、靴のスタイルなどに関してもビスポーク同様にアトリエでパターン製作をしているので、相談しながら新たなデザインを発注することも可能だ(アップチャージ等は要相談)。通常のオーダープロセスはフィッティングシューズを履いてサイズを確認し(ウィズはD、E、F、G対応)、スタイルやトウシェイプを選び、革やソール仕様などを選択する。ソールはシングルレザーソール(ベヴェルドウエスト)、トウスチールが標準仕様で、ハーフラバーやラバーヒールも選べる。仮縫いはなく、木型調整は甲部のみ可能(1箇所 プラス6600円)。工房としてはいわゆるMTOというよりも、木型製作のないビスポークという姿勢で取り組んでいて、各種のオプションが用意されているという。
PRODUCT SPEC
▼製法
ハンドソーンウェルテッド、9分仕様。フルハンドも対応可能
▼オーダー概要
フィッティングシューズを着用し、適合するサイズを選択。甲部分に関しては木型調整可能(+1箇所 ¥6,600)。仮フィッティングなし。型紙の組み合わせでできるデザイン変更は可能(構造的に問題のない場合)。革やデザイン等各種オプションあり(要相談)
▼ソール仕様
レザーソール(ベヴェルドウエスト)、トウスチール。ハーフラバーソールやラバーヒールも可能
▼納期
約3~4ヶ月
▼付属品
シューバッグ、ボックス(桐箱)、シューツリー付属
▼価格
¥297,000~
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〇 LAST issue21 より
Yohei Fukuda
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営業:11:00~20:00 日休
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