靴を仕立てる。【イル・クアドリフォリオ】

いまや世界的にもその存在が取り沙汰される日本の職人たち。今回は比較的アクセスしやすい東京と関西を拠点としている靴職人をガイドする。


il Quadrifoglio

感覚を共有する職人たちのチームワーク。

WORK
「手の感じが盛り込まれたものが好きです」と語る久内氏。彼がうちらしいスタイル、と挙げたのが、編んだリボンを使ったタッセルスリップオン。

 整形靴づくりに従事した後、英国に渡り、ロンドンの靴職人ジェイソン・エイムズベリー氏のもとでラストメイキングを学んだ西山彰嘉氏。帰国後2014年に靴店『Ann.(アン)』をスタート、さらに2017年に現在の場所に移転した。その靴づくりは、師匠から学んだ方法を引きつぎ、英国流を貫いている。「採寸に使うのはこの紙のテープです。ツメで痕をつけて、ペンで印をいれる、ロンドンのジョン・ロブと同じやり方です」と西山氏。彼はまた、日本にいると日本のやり方になってしまう、と自戒を込めて話す。現在ラストメイキングだけでなく、メイキングも自身で手がけているのには、自らが体得した英国の靴づくりの感覚を、そのまま保っていきたいという思いがあるのかもしれない。さらに「昔ながらのスタイルは理にかなっています。新しくつくり出すよりことよりも、知られていない過去のスタイルを掘り起こすことのほうが面白いですね」とも。

 また、木型づくりに関して、以前はスペースがあれば埋めるような作り方をしていたが、最近はきつくしない方向性と語る。「きついと、どこかに負荷がかかってしまいます。そして着用を重ねるうち、くたったり、形崩れする。それが出ないような木型づくりを心がけています」

ショップの外観。神戸・北野エリアにほど近いロケーション。
クロージングを担当する女性職人。彼女もロベルト・ウゴリーニ氏のところで靴づくりを学んだという。
ラックにかけられているさまざまな革素材。色合いや表情の豊かさが、『イル・クアドリフォリオ』らしさといえるだろう。

SHOP INFO
il Quadrifoglio

価格・納期などの目安
ビスポーク
¥320,000〜 仮縫い2回、納期約 1年〜14ヶ月

住所:兵庫県神戸市中央区加納町2丁目 13-6
電話:078-587-2050
HP:https://www.quadrifoglio-kobe.com

※この特集中の価格、納期などはあくまで参考です(2019年4月時点)。素材や製法、各店の状況によって変わることもあり、オーダーをお考えの場合は各靴店にお問い合わせください。なお、表記価格は特記なき場合はすべて税抜きです。
※各店とも、基本的に要予約です。連絡先や各ホームページからご連絡ください。


photographs_Satoko Imazu
photographs_Hirotaka Hashimoto
text_Yukihiro Sugawara
○雑誌『LAST』issue.16 「Shoemakers in Japan 2019 靴を仕立てる。」より抜粋

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