サステイナブルな革靴、を選んでみる。
J.M. WESTON 641Golf

サステイナブルな革靴とはどういうものか。持続性を3つの項目に分けて考えてみた。果たしてそれは納得できるものなのか?

J.M. WESTON ジェイエムウエストン
641Golf

3桁品番が示す、時間に左右されないスタイル。

 フランスの高級既製靴の代表的存在。1891年、エドゥアール・ブランシャール氏がリモージュにて靴工房を創業。その後アメリカでグッドイヤーウェルテッド製法を学んだ2代目のユージェーヌ氏が1922年に『ジェイエムウエストン』ブランドをスタートした。現在もリモージュのファクトリーにて靴づくりが行われている。同ブランドで展開されている靴には、長い歩みの中で生まれ、つくり続けられているものがいくつかあるが、そのひとつがこの「ゴルフ」である。この靴が支持され続けた理由は、その「丈夫さ」にある。厚みあるラバーソールを採用し、アッパーには落ち着いた質感のボックスカーフを使って、さまざまな条件下で着用できるような靴になっている。本来カジュアルシューズという位置付けだが、その堅牢性から、活動的な職業として認知されているジャーナリストが選ぶ靴として紹介されたこともあり、オンビジネスの場でも履かれることが多い。カジュアル化が進んだ現代生活に合致した、ユニバーサルな靴ともいえそうだ。

SIDE
横から見ると、トウ部のしっかりとしたボリュームが印象的。厚いラバーソールを採用しているので、あらかじめある程度のトウスプリングがつけられている。
ABOVE
アッパー前部はひとつのパーツで構成されていて、つま先に縫い合わせはない。その上につまみのモカステッチが配されている。靴の外周とモカステッチのラインが近い。

photographs_Takao Ohta
text_Yukihiro Sugawara
雑誌『LAST』 issue.18 特集「サステイナブルな革靴、を選んでみる。」より抜粋。

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