サステイナブルな革靴、を選んでみる。
REGAL 2235 Long Wing Tip

サステイナブルな革靴とはどういうものか。持続性を3つの項目に分けて考えてみた。果たしてそれは納得できるものなのか?

REGAL リーガル
2235 Log Wing Tip

スマートなラウンドトウが意外な印象。小ぶりな履き口はホールド感を生む一方で、ノーズをやや長めに見せている。ブローギングの穴が小ぶりで、フルブローグの荘重な感じがマイルドなのが興味深い。現代の目で見ると、そこには日本独自の美意識が感じ取れる。靴内側にはコットンライニングが採用されて、どこか古風な印象だ。
¥33,000(リーガルコーポレーション tel.047-304-7261)

大きく変わらずつくられ続ける日本的な革靴の美。

 かつての日本製靴が、アメリカのブラウン社と提携して「REGAL(リーガル)」ブランドを扱い始めたのが1961年。それ以降、アメリカントラディショナルスタイル(またはアイビー)の足元を飾る靴として人気を博した。1990年にはブラウン社から商標権を取得し、名実ともに日本のシューズブランドとなった『リーガル』。そんな同ブランドの長い歩みの中で、登場時とほぼ同様につくられ続けているのがロングウィングチップ「2235」である。ブラウン社のロングウイングチップを日本人向けに改良し、1968年に発表した「3235」が、70年代に入って「2235」に品番変更。以来大きな変更がなく現在も国内自社工場でつくられている。スマートなラウンドトウの木型を使い、凹凸が細かな型押しレザーのアッパー、ソールはレザーのダブルソールで、ストームウェルト。多くの日本人にとってのウィングチップのデフォルトであり、まさに不朽のモデルといえる。

SIDE
横から見ると、トウ部のボリュームがそれほどでもないのがわかる。ダブルソール&ストームウェルトのしっかりしたボトムだが、どこか端正な雰囲気が漂う。
ABOVE
上から見ると、多少幅広のラウンドトウであることがわかる。山型のピークが低いウィングキャップが目を惹く。履き口は思いの外小ぶりだ。

photographs_Takao Ohta
text_Yukihiro Sugawara
雑誌『LAST』 issue.18 特集「サステイナブルな革靴、を選んでみる。」より抜粋。

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