馬毛・豚毛・山羊毛。三種のブラシをうまく使い分けることで、靴はより美しく、長持ちに。
シューケアまたはシューシャインというと、靴クリームやワックスにどのようなものを選ぶか、といったことばかりが話題に上りがち。もちろんそれも重要なことだが、日々のシューケアで意外に活躍するのが、ブラシだ。
それもいくつか違うブラシを揃えておくといい。まず、持っておくと重宝するのが、ホースヘア(馬毛)のブラシ。シューケアの前にホコリを落としたりする際に使われるが、ある程度磨かれている靴の場合、外出前の玄関先で馬毛ブラシを使いさっとブラッシングすることで、すぐに美しい光沢をもたらすことができる。また、ブリストル(豚毛)は、ワックスやクリームを伸ばす時に活躍する。
これら2つが最低限揃えたいブラシだが、できれば、そこにゴートヘア(山羊毛)のブラシも加えたい。例えばポリッシュされた靴を何度か履くうち、光沢が鈍くなったら山羊毛のブラシで柔らかくブラッシングすることで、輝きが復活する。それはフィニッシングのための道具、と言ってもいいだろう。
繊細で柔らかな手触りの天然山羊毛を100%使った、ドイツ製のブラシ。ポリッシュの仕上げや、コードヴァンのようなデリケートな革、または光沢が欲しい際に重宝する。¥2,200(税込)
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荒川産業
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photographs_Takao Ohta,
〇 雑誌『LAST』 issue.20 より