知っておきたい、ドレスシューズのスタイル。【01】 キャップ トゥ オックスフォード

ドレスシューズには、さまざまなスタイルがあり、それぞれ特色と個性がある。ここでは、知っておきたいドレスシューズのスタイルを取り上げ解説する。


Cap Toe Oxford

キャップ トゥ オックスフォード

オックスフォードとは「内羽根式」の総称。アイレット(穴)があき、紐で締める左右のパーツが、その基部で閉じた状態にあるスタイルを指す。もともとは英国王室を起源とするバルモラルと呼ばれた内羽根のミドル丈ブーツが、19世紀にオックスフォードの学生たちによって短靴に変化していった際にこの名がついたといわれる。中でも装飾のないトウキャップを配したスタイルは、正装にも合わせることが出来るフォーマルな靴とされている。

1. 何もないのがフォーマル。

つま先のキャップ(切り返し)には、パーフォレーション(穴飾り)等がなく、2本のステッチでエンドが縫われているものがフォーマル。写真はラウンド(丸形)のトウ(つま先)だが、スクエア(角形)のトウもある。

2. レースステイに見える個性。

装飾性を削ぎ落したキャップトウオックスフォードだが、トウシェイプ以外に個性が反映するのが、レースステイ(靴ひもで締める部分)に配されたステッチ。写真はスワンネックと呼ばれる、曲線を描いたステッチ。

3. 他の呼称も数多い。

日本やアメリカではストレートチップとも呼ばれる。フランスでは内羽根はリシュリューと称される。また、アメリカなどでは短い紐靴全般をオックスフォードと呼び、内羽根はバル(モラル)と称されることがある。


EDWARD GREEN
CHELSEA
スワンネックのステッチが配されたキャップトウオックスフォード。ラストはラウンドトウのNo.202。
¥146,000(エドワード グリーン / エドワード グリーン 銀座店 tel.03-3573-6055)


photographs_Takao Ohta
text_Yukihiro Sugawara
◯LAST issue11 特集「いま、知っておきたいドレススーズのスタイル。」より抜粋。

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