ちょっとひねったエクストリアン(乗馬)スタイル。ショップオーナー笹子博貴さんが教える革靴と服の着こなし。

クラシック・クロージングを提案している、『ゴダール ハバダシャリ―』のオーナー笹子博貴さんに、装いたい革靴と洋服の着こなしについて伺った。

JOHN LOBB
独特のストラップスタイルが魅力的なジョッパーブーツ「ABBOT」。ラストは定評ある8695を使用。都会的なエクストリアン・スタイルに。¥323,400(ジョンロブ/ジョン ロブ ジャパン tel.03-6267-6010)

服装にはどこか無頓着さが欲しい

■今回のスタイリングについて
「上着はジャッコーネ(Giaccone)、コートとジャケットの中間の存在感です。生地はカゼンティーノで、さ
らに太畝のコーデュロイのトラウザーズを選びました。丈長の上着で細身のスタイルはエクストリアンのムードで、馬乗りの普段着スタイル、という感じでしょうか」

選んだ靴について
「服装にはどこか無頓着さが欲しいと思っています。その一方で、ちょっと律するような部分がないと全体がだらけた感じになってしまいます。だから自分にとって革靴はマストです。といっても、選ぶのはスリップオンとブーツばかりですが。いま関心があるのは、服装とも関連するジョッパーズです」

■着こなしや装いについて
「『ゴダール ハバダッシャリー』という店、そこで扱われている服には、ちょっとひねくれた遊び心がありま
す。例えばウェルメイドな服をつくっているところに、わざわざ変わったものを依頼したり。それはドレスでもないし、カジュアルでもない。ヴィンテージの要素もあって、ロマンチックで、なおかつリアリティもある。それらの要素が均衡していることが大切だと思っています」

笹子さんおすすめのコーディネイト例

ハンティングの際に枝などで服に傷をつけても目立たないよう考案されたという、毛玉状の加工が施されたイタリアの生地「Casentino(カゼンティーノ)」。野趣のある素材を、アンコンのジャッコーネとして街着に。無造作にスカーフを巻いたり、気軽さとともに着たい。

「JOHN LOBB」コーディネイトに使用したアイテム

伊ベラルディのカゼンティーノ生地を使用し、ワイドラペル&フィッシュマウス、細身のボディと長めの丈で、エクストリアンな雰囲気のあるジャッコーネ。¥89,100
パープルカラーのハイゲージタートルネックニット。¥34,100(ジョン スメドレー/リーミルズエージェンシー tel.03-5784- 1238)
エクストリアン感ある絵柄の『エルメス』ヴィンテージスカーフ(笹子さん私物)。

笹子博貴氏 Profile
『ゴダール ハバダシャリー』オーナー。『ドーバー ストリート マーケット ギンザ』バイヤーを経て、2019年にショップオープン。2020年に現在地に移転した。フレンチスタイルを基調に、現代に有効なクラシック・クロージングを提案している。
住所:東京都渋谷区渋谷2-2-3
営業:15:00~21:00(水曜定休)

photographs_Toru Oshima, styling_Tomohiro Saito
〇 LAST issue21 より


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